2月のみかづき。

外国語学習に行き詰まっている人に贈りたい言葉。「ふんどしをゆるめて、ことばの窓を開こう」

バイディー!(こんにちは)

みなさん、外国語学習やってますかー?

終わりが見えなくて、くじけそうになってませんかー?

進歩がみえなくて、焦ってませんかー?

にゃーー。ラオス南部でであったねこ。

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かくいう私も、毎日英語とラオス語に囲まれて、毎日モチベーションが上がったり下がったりしながらやっています。

今日単語帳作成のために、たまたま kindleでサンプルを見ていた、ベトナム語の単語帳の「はじめに」の言葉がとても厳しくでもおもしろく、美しかったので、ここでも紹介させてもらおうと思います。

 

聴いて、話すための ベトナム語基本単語2000/富永健次

「はじめに」を引用させてもらうので、本の紹介も。

タイ語・フランス語・韓国語・中国語等のメジャーどころから、ペルシャ語デンマーク語、ギリシャ語、アラビア語などの割とマイナーな言語まで揃ってるシリーズです。

なんと皆 kindle Unitedだと無料・・・!それもあって今回手に取りました。

音声ダウンロードも可能!

聴いて、話すための ベトナム語基本単語2000 聴いて、話すための ベトナム語基本単語2000
富田健次

語研
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それでは、少し長いですが、「はじめに」をまるっと引用させてもらいます。 

はじめに

 ことばは文化の「窓」です。「窓」を大きく開けられるか開けられないかで、見えてくる文化の質も量も大いに異なります。「窓」を大きく開けるためにまず求められることは、素直な気持ちを持つことです。謙虚であることです。初めて耳にする音に素直に耳を傾け、謙虚な気持ちで子供のように模倣を繰り返し、「なぜ」の疑問をできるだけ抑えてひたすら暗記に努めることです。まずこれができなければことばの習得はあり得ません。

 次に、日本人独特の恥や外聞をきっぱり捨て去ることです。日本語にない音を発するためには口や顔が歪みます、口からツバが飛び散ることもあるでしょう。日本人にとっては随分耳障りな音もあります。日本人にとっては随分耳障りな音もあります。しかし、そんなことを気にしていたら駄目です。間違いを恐れず、笑われても笑われても平然としてわが道を行くことです。

 お叱りを恐れず敢えて言えば、日本人は「一億総オンチ」、「一億総言語オンチ」です。日本語の音楽的要素の欠如と、音組織の乏しさに帰因するものと思います。ベトナム語のように複雑な音組織を持ち、かつ音楽的要素に富んだ言語の学習にとっては、これは実に致命的なことです。これを日本人の「悲劇」と把え、腹をくくって、日本人特有の「ふんどし」を逆にできるだけゆるめて、未知の言語の習得に一生のほんの一部分を賭けてみましょう。

 ことばの「窓」が開くと同時に、こころの「窓」もパッと開く時が必ずやって来ます。

1994年4月 冨田健次 

 (太文字は私によるものです。)

 

 書かれたのが20年以上前ってのもあって、途中「根性論」っぽい、これこそ日本人特有だと思う厳しさもありながら、最後のふんどしで笑ってしまったw

でも、書いてあること。ほんとうにそうだなーと思うのです。

 

・外国語は、ことばは文化の「窓」であること。

「外国語は道具である」という考え・側面もあると思いますが、私はこの「ことばは文化の”窓”である」という言葉は、すごくいいなぁと思いました。

このことは、青年海外協力隊のように、グローバル語としての英語ではなく、その国特有の言葉を学んでいると特に共感できるんじゃないでしょうか。

もちろん言葉はすべてではないし、言葉ができなくても分かり合える部分はある。でも、「窓」が大きく開けたら、見える景色がちがってくるはず。

 

・笑われても気にしないで、子供のように学ぶ

もしアメリカに1年いたときに戻れるなら、もっともっともっと恥をかけばよかった、笑われればよかった!と思います。

中途半端に「英語ができる」「大学なんだから対等に勉強したい」みたいな気持ちもあって、今ラオスでやっているみたいに、子供のように学べなかった。

そりゃ毎日笑われるのもしんどいけれども、やっぱりこれが一番の近道なんですよね。特にその環境にいるんなら尚更。ときどき上手く休みながら、たくさん変なこといったり、間違ったりして、笑われましょう。

 

・ある一定の暗記と繰り返しは必須

「詰め込み」とちょっとネガティブな文脈で言われることもあったり、クリエイティブな勉強とかも大事かもしれませんが、やっぱり基礎の部分は、暗記で積み上げられた知識に支えられてるんですよね。それがない語学力は、やっぱりどこか心細いもの。

そこはもう割り切って、やるしかない。やー私も単語、積み上げないと。。

 

・日本人にとって発音を学ぶのは不利!

他の言語を学んではじめて、日本語には音が少なかったり、リズムがないことに気付きました。それが当たり前だったもんな。

例えば、ラオス語でも未だにちゃんと発音ができたい音があります。(目の”ター”。私だけ?)韓国の子はあっさり出来たんだよなー。「だって韓国語にもこの音あるもん」って。

そう、私たちのせいじゃないのです。もともと不利なんです。しょーない。だからこそ意識してやるしかないんですよね。大変なんですけどねーやっぱり伝えるには、発音が大事だもん。

 

・ことばの窓が開けば、心も開く

違う言葉で話していると、日本語で話しているときとは、また違ったパーソナリティーになっているのに気付いたり、違った考えや感覚に出会えるときってありませんか?

新しい言葉を話していると、新しい自分に出会える。自分の心も開いていく。

そして言葉を通して、他の国の人たちの心も広がって、もっときっとつながっていく。

ネルソン・マンデラさんの言葉に、

If you talk to a man in a language he understands, that goes his head. If you talk to him in his own language, that goes to his heart.

もし相手が理解できる言葉で話したのならば、あなたの言葉はその人の頭に届くだろう。もしあなたが相手の言葉で話したら、あなたの言葉はその人のハートに届くだろう。

 というものがあります。

今は英語がしゃべれば、意思疎通は多くの場所でできる。でも、その場所の言葉ですこしでも喋ると、一気にぐーーーーーっと距離が近くなる。心が開く。時間も労力もかかる外国語学習ですが、この喜びを大事にしたい。

 

ふんどしをゆるめて、ことばの窓を開こう!

同じ青年海外協力隊としてルワンダで活動している方がこんな記事を書いていました。ルワンダ語ってぜんぜん想像つかない・・・!

ちょうどこの記事を読んだあとに、この言葉に出会ったものだから、書いてみました。さらっと紹介しようと思っていたのですが、思ったよりも長くなってしまった・・・

 

実は昨日まで、ラオス南部チャンパサック県のある村へ、青年海外協力の先輩隊員と、そこで関わる女性2人に対談形式のインタビューをお願いしに行っていました。

竹細工の作品を作り続けている2人。めちゃくちゃ朗らかで笑顔が絶えなかった!

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50代のお母さんに、自分がちいさかったころの話から、これからのことについて話してもらった。ずっとこの村で暮らしてきたお母さんから、直接話をゆっくり聞かせてもらって。

すっごくすっごく有難かった&面白かった!と同時に、「ラオス語マダマダネー」とも思いました。もっと分かりたい〜〜。せっかくここにいれる内にもっと話きいてみたい〜〜〜〜。

日本人特有の「ふんどし」を逆にできるだけゆるめて、未知の言語の習得に一生のほんの一部分を賭けてみましょう。

いや〜〜〜、何回読んでもすばらしい名言。外国語を学んでる人みんなに伝えたい。

そう、外国語を勉強している時間って、人生全体でみたら、そんなに長くない・・・はず!「せっかく勉強しよう」って決めたんだったら、がんばってみよう!

ふんどしをゆるめて、ことばの窓を開こう!

 

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