2月のみかづき。

ピースボート通訳ボランティア① どんな人が通訳ボランティアになれるの?

こんにちは。

今回から何回かに分けて、ピースボートの通訳ボランティアについて書いていきます。
(ちなみに船内では、コミュニケーションコーディネーター(Communication Coordinator)、略してCCと呼ばれています!)
95回通訳ボランティア(CC)チーム!

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Meet the 95th CC team! Onboard Peace Boat there are many volunteer staff members who serve as the communicative bridge for international exchange in the various ports visited during the voyage, as well as onboard the ship. This team of 25 people (pictured) is the Communication Coordinators (CCs). They are involved in interpreting and translating to and from Japanese into English, Spanish, Chinese and Korean both onboard and in port. However, they rely not solely on language ability, but also take other aspects like cultural background into consideration to help forge ties between people. (Peace Boat Facebook ページより)

 
私は7年前に1度応募したのですが2次審査で落ちました・・・。その後ずっとどこかで「いつかは通訳ボランティアとして乗りたい!」と思っていて、2回目の応募で合格して、95回クルーズ(2017年8月〜11月)に通訳ボランティアとして乗船してきました。
こちらの募集要項を見れば、大体の内容は分かると思うのですが、私自身も応募する前に「もっと主観的な情報が欲しい!」と思っていました。
ちなみに募集要項はこちら。

■英語版サイト → Peace Boat - Interpreter

 
なので通訳ボランティアとして乗船することに興味を持っている人に向けて、もう少し個人的な経験を交えつつ、紹介していければと思います。
ピースボートも、クルーズの状況もどんどん変わっていてるので、あくまで私の経験・95回クルーズがこうだったけれど、皆さんが応募するときは少し変わっているかもしれない、ということを頭のどこかに置きながら、読んでくださいね。
 
まず1回目は、「どんな人が通訳ボランティアになれるの」ということを書いていきます。
 

応募の条件

まずは通訳ボランティアの応募条件を、ピースボートのHPから持って来ちゃいます。どどどん。
<条件>
● 通訳ボランティアという立場ですので基本的には無報酬となりますが、クルーズ乗船費用は免除されます。
● 以下の分野において強い関心があり、基礎知識がある方。(過去扱われた分野:南北問題、環境、地域紛争、貧困、核、人種差別、市民社会先住民族、国際機関、エネルギー問題、多様性)
● 各ピースボートクルーズの全行程および、出港1週間ほど前から行われるオリエンテーションに参加できる方。スペイン語通訳ボランティアの場合、部分乗船が許可されることがあります。ご相談ください。
● 通訳経験は問いませんが、通訳経験または通訳クラス受講経験があれば望ましい。
● ビザ取得料および、業務として参加する場合の寄港地プログラム参加費用はピースボートが負担します。
発着地までの往復旅費及び各寄港地、船内での個人的費用(ドリンク代、ランドリーサービスなど)は当人負担になります。

<語学レベル>
履歴書に記載していただく語学能力テストの結果は、直接合否に影響するものではありませんが、これまで乗船した通訳ボランティアの平均的な語学レベルは以下の通りです。

・日本語 日本語検定1級レベル
・英語 TOEFL(PBT/ITP)600、(CBT)250、(iBT)100以上 TOEIC900以上
スペイン語 スペイン語検定2級以上、DELE B2以上
・中国語 HSK6以上
・韓国語 TOPIK レベル 6

 

どうでしょうか? 少し砕いてみていきます。
 

1. 語学力

募集している言語は、クルーズごとに違うので、まずそれを確認してください〜。95回クルーズの時は、日本語・英語・スペイン語・中国語・韓国語の募集がありました。
通訳なので、この中から最低2つ(ほとんどの人は2つ)、それ以上出来ればさらに役に立つ(合格しやすくなる?)のではないかと思われます。
 
上にあげた条件は目安になると思いますが、チームとしてのバランスも大きいと思います。どのくらいの語学レベルの人が通訳ボランティアになれるのかは、応募したクルーズの応募状況や、他の人とのバランスもあると思うので、クルーズによってかなり違うはず。
完全なバイリンガルな人を除いて、ほとんどの人が強みになる言語があると思います。例えば私は、日本語が母国語で、英語よりも日本語が強いです。チームの中には、色々な国の出身の人もいて、英語が日本語よりも強い人もいます。総合的なチームとして見られるので、もちろん語学が出来るにこしたことはないけれど、両方の言語がパーフェクトでなくても、通訳ボランティアになれると思います。
 

2. 国籍や年齢

95回は、5言語の通訳ボランティアがいたのもあり、様々なバックグラウンドを持った人たちが集まりました。例えば、イギリス・アメリカ・フィリピン・オーストラリア・韓国・台湾・中国・アルゼンチン・シンガポール・メキシコ等など。もちろん、日本生まれ日本育ちのボランティアもいます!ビザ取得等の関係もあるので、応募するときに要確認ですが、基本的に国籍は問わないはずです。

年齢も今回は、20歳前半から30歳後半まで(20歳前半が1番多かったかな?)。年齢制限も特にないはず。今までの最年少はボランティアは17歳位だと聞いた気がします。

 

3. 通訳の経験

書きに「通訳経験は問いませんが、通訳経験または通訳クラス受講経験があれば望ましい。」とあるように、通訳経験は必須ではありません。私のときは、半分弱くらいが通訳または翻訳の経験がある人、またプロの通訳者として働いている人も数名いました。でも、多数が経験のない人でした。
合格後に行われる勉強会などを通して、基本的な通訳について学んだり練習したりして、実際にやりながら慣れていく人が多かったです。
 

4. タイミング

ピースボートでは、年にだいたい3回の3ヶ月 世界一周クルーズと、その間にショートクルーズをいくつか開催しています。通訳ボランティアは、それぞれのクルーズごとに募集しています。
スペイン語の部分乗船をのぞいて、基本的にクルーズ全部に参加出来ることが条件になっています。合格後の勉強会(週1くらい)は、skype を通しての参加が可能です。だけど、クルーズ出発前5日くらいのオリエンテーションへの参加は必須です。
 

5. 無給で、はたらく気のある人

船内では結構はたらきますが、通訳 「ボランティア」なので、お給料はでません。その分、クルーズ代(食事・部屋代含む)を出してもらえます。よく「無料で世界一周できる!」と言ったり、言われたりします。

通訳ボランティアとして働く中で、「はたらく」と「給料」の考え方が、人によって全然ちがうんだなぁと、他の通訳ボランティアと話していて思いました。

自分は「ボランティア」と思っていても、お客さんから見たら一人のスタッフで、求められることもたくさんあります。「無給でそんなにやってられるかー」と思っちゃう時もあるかも?もちろんその辺は、ピースボートのスタッフと相談しながらバランスを取らなきゃいけないけれど、ある程度最初に自分の中で、「無給だけど、(自分のために)、やるぞ・はたらくぞ」という気持ちを持っていた方がいいと思います。
 
 

ハードルは意外と低い!

難しそうに見えて、意外と応募そのものに対する条件・ハードルは、かなり低いんじゃないかと思います。資格もいらないし(語学力は証明しなきゃいけないけど)、通訳の経験も必須ではないので。
もし最低限の条件をクリアしていて、「やってみたい!」という気持ちがあれば、勢いを味方に応募してみてはどうでしょうか。
 
次回は、「通訳ボランティアになるまで」をまとめてみます。