【協力隊活動】”困っている人”を助けたい?1番困っているのは私だった。
サバイディー(こんにちは)!ラオスに来てから1年が経ちます。今は少し落ち着いたのですが、先週までめちゃくちゃ凹んでいました・・・。
そして今さらながら、気付いてしまったのです。もしかして「私が1番困ってる?」と・・・。長いですが、もしお時間あれば、お付き合いください〜。
生徒さんが来ない!
6月から授業がはじまって約1か月。今の1番の悩みは、「生徒さんが来ない」!
基本的にのんびりしているラオスでですが、「カーウィアック」という言葉をよく聞きます。意味は、「忙しい」。
「子供を学校に迎えにいくから行けない」
「アーチャン、今日はミーティングがあるから行けない」
「妹が事故にあったから病院にいきます」
「雨が強いから、バイク運転出来なくて行けない」
「部署対抗フットボールマッチがあるから行けない」
「他県に1週間ワークショップに行ってくるよ」
「今週はトレーニングがあるから、1週間ベトナムに行きます」
「8月にパフォーマンスがあるから、練習が忙しい(俳優さん)」
「省のフットボール代表選手に選ばれたから、3週間強化合宿にいってくる」
「お母さんがいるブリュッセルに1ヶ月行ってきます」
これ全部本当にいわれたことです・・・。まだまだあります。皆色々ありすぎでしょ!
前回は午前中と午後に2クラス授業を持っていたのですが、要望を聞いて、今回は午後と夕方にクラスを持つことにしました。公務員の生徒たちは、午後のクラスなら途中で仕事を抜けて、夕方は仕事のあとにクラスに参加しています。
前回は選択肢がなくて諦めていたのかもしれませんが、今回は「夕方じゃないと行けない!」「子供がいるから昼間じゃ行けない」などと折角レベル分けしたのに、生徒がクラスとクラスの間で移動していたり、それで辞めてしまう人や、あとから追加参加する人たちがいたりと、中々生徒が固定しませんでした。
そして7月にやっと固定したと思ったら、今度が皆「忙しい」とのことで授業にいまいち来ない。人によるのですが、(毎日来ている人もいる)週4日のクラスなのに2日に1度くらいの出席率。
欠席時は連絡をするというルールがあるので、電話やメッセージが来て、冒頭に上げた理由などを聞くのです。
前回はここまで休む人いなかったのになぁ。時期的なものなのか、私の教え方が悪いのか。人によるのか。
先々週の水曜日はあまりにも休みの連絡が多く、「もう知らん!」とクラスをボイコットしてしまいました。そして事務所で泣く。
プライオリティが低いっ!
「英語を教えています」というと、ラオスの人はびっくりする位「勉強したい!」「教えて!」というんです。その気持ちは多分本当だとおもうんです。(コースがはじまって2ヶ月目で、未だに「勉強できる?」と問い合わせが入ります。)
・・・でも、いまいち続かない。
「なんでだろう?」と考えると、英語の授業に対する「プライオリティ(優先順位)が低い」からなのかなぁと。
家族>>>>仕事>>>>>フットボール>>>>>英語 orz
でもきっとお金を払って、プライベートの語学学校に行ってたら、また違うと思うんですよね。私が今やっているのは、労働組合という公的な組織での英語コースで、生徒さんはかなり格安の授業料(もしくは仕事先が払う)で、午後のクラスでは仕事の時間を休んで来ているんです。
生徒にとってはきっと「都合のいい」「便利な」コースなんですよね。お金はそんなに払わなくてもいいし、仕事との兼ね合いで行ったり行かなくても、誰にも文句は言われない。
誰も困っていない!困っているのは、私。
「どうしたらいいのかな」と悩んで色々な人にこのことを話しても、「そんなに悩まなくていいんじゃないの?」という答えがほとんど。
「ラオスじゃそれが当たり前だから仕方ないよ。気にしない気にしない」
「授業はたのしいし、こうやって勉強できてもう充分助かってるんだけどなぁ」
最初は、この悩みというか”困りごと”は自分の外側、つまり生徒や同僚のラオス人の方にあると思っていたんです。
でも周りの人に話をしている途中で、「あ、誰も別に困ってないのか!」というか、「私が自身がただ困ってるんじゃん!」と気付いたのです。
自分の中に「なんでこれだけやったのに返ってこないんだ」「同じ位一生懸命にやってくれないのか」っていう不満や空振り感。
「JICAボランティアとして、ただ英語を教えてるだけでいいのかな」「私がここでやっていることって役に立っているのかな」っていう焦り。
「私の教え方が悪いのかな」っていう自信のゆらぎ。
「ああ、また人が減ってしまったなぁ」「あの人いなくなっちゃったなぁ」というさみしさ。
「今、困っているのは他の誰でもない私」だと自覚したら、ああ、こういう気持ちが渦巻いていて、もやもやしていたんだと、やっと少しすっきりした。
悩んでるときは、まず「自分がどうしたいのか」を知る。
「自分が困っている」ことに気付くまでは、「生徒が悪い」「変えなきゃ」と思っていて、予定している職場のミーティングで、1度授業のあり方を見直したり、来ない生徒に注意の電話をする、とかを考えてた。
でもまず今自分が「こう感じてる」「こう困ってる」「こうしたい」っていうのを、あまり伝えていなかったなぁと。生徒に対しても、職場の人たちに対しても。
協力隊というと、「困っている途上国の人たちを助ける」というイメージを持つ人が多いと思います。私も割とそう思ってた。
でも実際って、他の人の活動などを聞いていても、今すぐどうしかしなきゃいけない程、めちゃくちゃ困っている人のところに入るケースってそんなにないと思うのです。
「なくても困らないけれど、出来ればもっとよくなる」っていうことに取り組んだり、
「これから」につながる芽をまいていく。
そのために「こうしたい」という気持ちを抱いて、それが上手くいかないと困るのは割と自分だけだったりする。
自分自身が困っているのに、勘違いして相手を「困っている人」にしてしまうと、自分が何に悩んでるのか、わからなくなってしまうなぁと、今回思いました。
悩んだときは、相手じゃなくて「自分が困ってる」って自覚した上で、「どうしたいのか」「どうなってないから困ってるのか」をもう1度見てみる。それを周りの人にもう1度伝えてみる。
私の「こうしたい=こうなってほしい」は、やっぱり先生としては、生徒の成果・変化がみたい。せっかく一緒に勉強する機会を持ったんだから、コースを受ける前よりも、英語に対して自信がもてるようになってほしい。そのためにも出来る限り、コースに来てほしい。
コースに来れていない人の「英語を勉強したい」という声に応えられるような環境をつくったり、私が帰ったあとも英語のコースが継続できるようにすること。出来ることをやりきって、「来てよかったー」と帰国するときに思いたい。
こういう気持ち、意外と今まで伝えてなかったかも。伝えて変わるのかどうかは分からないけど、もう1度伝えてみようと思った。
ふー、ぐだぐだと書いてきましたが、以上!
追記
この記事にあるようなモヤモヤをもとに、先輩隊員と”雑談”させてもらいました^^
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