2月のみかづき。

ジェイ・ウォーカー: 世界の英語マニア【1日1TED 語学/言語】

バイディー(こんにちは)

今日のスピーチは、 ジェイ・ウォーカーの「世界の英語マニア」です。

(原題:Jay Walker "The world's English mania")  

1. どんなスピーチ? 

発明家・起業家であるスピーカーの Jay Walker。彼の活動は、本当に多彩で多岐に渡っていて、「新時代のエジソン」と呼ばれているとかいないとか。

彼が個人でやっている、"Library of Human Innovation(人類の発明ライブラリ)"の様子がもう1つのTEDでのスピーチであって、こちらも面白いです。

 

こちらのスピーチでは、今の世界の英語学習の様子を伝えながら、英語が世界で果たす役割とはなにか、ということを話しています。

4分半のとても短く分かりやすいスピーチで、教材としてもよく使われているので、見たことがある人も多いかもしれません。
英語を勉強する人は、ぜひ1度みてほしいスピーチです。

 

2. スピーチの抜粋

まずは、タイトルの英語マニア。”マニア”という言葉について、少し見てみます。

mania: "an extremely strong desire or enthusiasm for sth, often shared by a lot of people at the same time. (OALD) "

(何かに対する、非常に強い願望や熱狂。多くの場合、同時に多くの人によって共有されている。)

 

mania は熱狂する気持ちそのものを指す言葉ですが (eg. he has a mania for gambling。人のことは maniac)、 locomotive mania (旅行狂)、sports mania (スポーツマニア)のようにも使うみたいですね。

世界には、Beatlesマニアやサッカーマニアなど、たくさんのマニアが存在してきました。今、あたらしく世界中に出現しつつあるマニアは、「英語学習マニア」( mania for learning English)

少し極端な例かもしれませんが、中国でおびただしい数の学生が、先生に続いて、英語を screaming (叫び)ながら、勉強している姿が紹介されています。

 

歴史上で、1番英語が世界中で勉強されている今。世界中で英語を学習している人は、なんと20億人にのぼるそう! (2 billion people) わお!

なぜ英語なんでしょう?なんで私たちは英語を勉強しているんでしょうか?

 

Why English? In a single word: opportunity. Opportunity for a better life, a job, to be able to pay for school, or put better food on the table. Imagine a student taking a giant test for three full days. Her score on this one test literally determines her future. She studies 12 hours a day for three years to prepare.Twenty-five percent of her grade is based on English.

(なぜ英語なんでしょうか?一言で言うならば、「機会(チャンス)」です。よりよい人生、仕事のため、学校のためのお金を払うため、もっとよい食べ物を食卓に並べるためです。3日まるまるかけて巨大な試験に取り組む学生を想像してください。その試験の結果が、言葉通り彼女の未来を決めるのです。彼女はこのテストのために、3年間、1日12時間勉強するのです。試験の25%を英語が占めています。)

 

ここではまた、中国での例が出されています。

英語が使えると、より良い機会に恵まれる。たかが言語、なのかもしれない。
でも社会・国によっては、英語が喋れるか喋れないかで、将来が大きく変わってくる。

 

English is the world's second language. Your native language is your life. But with English you can become part of a wider conversation -- a global conversation about global problems, like climate change or poverty, or hunger or disease. The world has other universal languages. Mathematics is the language of science. Music is the language of emotions. And now English is becoming the language of problem-solving. Not because America is pushing it, but because the world is pulling it.

(英語は、世界の第二カ国語です。あなたの母国語は、あなたの生活の言葉です。しかし、英語によってさらに幅広い会話への参加が可能になるのです。例えば、気候変動や貧困、飢餓、疾病など、世界規模の課題に関する、世界規模の会話です。世界には、他にも普遍的な言葉が存在します。数学は科学の共通言語ですし、音楽は感情の共通言語です。英語は、問題解決のための言葉になりつつあります。アメリカがそれを後押ししているのではありません。世界がそれを求めているのです。)

 

「英語は、問題解決のための言葉になりつつある。」

これはとても希望のある言葉だと思います。英語で、全てのことを完璧に話せるようになる必要はないかもしれない。そして母国語よりも、英語が大切にされるのもちょっとナンセンス。

だけれども、英語で世界の色んな人とコミュニケーションが取れるということは、とても希望のあること。もっと多くの人と、多くのことが共有できる。思いを交わしあうことができる。

 

Like the harnessing of electricity in our cities, or the fall of the Berlin Wall, English represents hope for a better future -- a future where the world has a common language to solve its common problems.

(街に灯がともるように、またはベルリンの壁の崩壊のように、英語はよりよい未来への希望をあらわしているのです。共通の課題を解決するための、共通の言語が世界に存在している未来です。)

 

もっと多くの人が、第二カ国語として英語が話せるようになったら、もっともっと一緒に言葉を交わせる人が増える。世界のどこへいっても、コミュニケーションがとれる。

そう思うと、確かにとてもわくわくします。

 

3. あたらしい言葉

  • mania:マニア・熱狂、躁病(manic disorder) 
  • pandemonium: 大混乱、無秩序
  • rapture: 狂喜、歓喜

 

4. 感想

TEDの他の語学・言語に関するスピーチを見ていると、「英語が全てじゃない」「他の言語も大事にしよう」みたいな内容のスピーチが結構多かったのです。

確かに、英語は全てじゃないし、英語に力を入れすぎる偏った教育などで、よくない影響もあるのかもしれませんが、私はこのスピーカーのいうように、多くの人が英語を話せる未来は、とても希望のある未来に思えます。

ラオスでも、一昔前はフランス語が第2カ国語として学ばれていましたが、今ではすっかり英語が第2カ国語になっています。

大人も子供もみんな、「よい機会」を求めて、英語を学んでいる人・学びたいという人が本当に多いです。

テストや、英語圏の文化に引っ張られすぎずに、自分たちの暮らしや文化を大切にしながら、コミュニケーションや夢の実現のための英語を身につけられるといいなぁ。

 

5. スピーチについて

Jay Walker: The world's English mania | TED Talk | TED.com

Event: TED 2009

Date: Feb 2009

Length: 4:24

過去のブログを読み返してみること。

https://www.instagram.com/p/BNlV2A6gS-F/

Start here.

1年前の自分が考えてたことって、覚えてますか?
うん、5年前は?自分が高校生のとき、中学生のときは?

少し煮詰まるところがあって、なかば強引に家を離れ、「一人合宿」という名で引きこもってきました。

まずは、自分の前のことを振り返る、ということで、昔書いていたブログやmixiを見返してみたのですが、これがおもしろかった。

高校一年のときからずっと書いてました、ブログ。約8年前のもの。
しかも結構な頻度で書いてる。
別のブログをさかのぼるまで、存在すら忘れてました。

そのブログにも、「移転」とか書いてるから、たぶんその前から書いてたんだな。どこいったんだろう(笑) どこかにのこって…ると思うとちょっと怖い。

まぁ内容は、恥ずかしい恥ずかしい。もう読んでて声に出して笑っちゃう。個人的すぎる話ばっかりだし、個人情報とかおいおいだし、もう突っ込みどころ満載。
そんな内容なのに、今よりもアクセス数が多かったらしい。まじか(笑)

今読むと、書いていることくさいし、青いし。時にポエミーで、自分に酔ってたりもして、穴掘って入りたくなる(笑)

ファッションのことばっかり考えたり、(古着っこになりたかった。モード学園入学したかった)髪型をいかに面白くするかに一生懸命だったり(エクステ、刈り上げ、金髪)、めちゃくちゃ服や小物を買うのにお金使ったり。柄タイツ一足に2400円ってなに考えてたんじゃーーーー!!!

友達のことを親友、だいすき!ってやたら書いてたり、色んなことをすぐ好き!ってこんな言えてたんだなぁ。

いやー美味しいもの食べること以外なんもかんがえてないなー と思えば、急に意識が高くなった一時期は、がつがつしすぎてて、ひぇーってなるし。

今とまったく違うことをいってたり、今と同じようなことを悩んでいたり。

鮮明に覚えている場面もあれば、だいたい「そんなことあったっけ?」ってことも結構ある。

やれるようになりたいって書いてたことが、気付いたら叶っていたり。

あの頃は、そんなこと中々出来ないだろうなぁと思ってたことを、今は当たり前にやっていたり。

自分が思っていたよりも、ずっと変わってる部分。
あのときから変わってない部分。
当たり前だけれど、どっちもあるね。

いや、でもすごく今以上に焦っていて、色んなことに突っ込んで、やってみて、失敗したり。

ああ、頑張ってたんだなぁ。恥ずかしいくらい馬鹿みたいに素直に正直に書きすぎ。
たぶんきっと、もうあんな風な文は書けないと思う。

そう思うとちょっと羨ましかったり。mixiが流行ってたのもあって、友達から愛のあるコメントもいっぱいもらってたんだなぁ。
改めて読んで、すごく色んな人に会いたくなった。

 

こーーんなに、昔書いてたことって、考えことって、話してたことって忘れちゃうのかって驚いた。記憶って不思議だ。

読み始めると、結構夢中になって読んでたけれど、あとからどっと疲れました。
感情と時間がジェットコースターのようにぐるぐると廻ったからな

 

でも書いてくれてたから、こうやってまた出会えた。
書いてなかったら、ほんと全部忘れてしまってたかも。

そう思うと、書いてくれて残してくれてありがとう。
不安ながらもがむしゃらに頑張ってくれてて、ありがとう、とも思いました。

 

今回顔から火が出そうになりながらも、すごくパワーをもらいました。

そして今でもこうやって、懲りずにブログ書いてます。
仕事をしていた3年間はブログは書かずに、その頃からノートに書くようになって、また協力隊になってはじめて。

きっと今こうやって書いてる文章も、何年後かに読んだら、きぇぇえーーー恥ずかしい!って思うんだろうな。笑

なんだか既にもう恥ずかしい。

といいながら書く、という。

 

ふしぎだなーーーー

なんだろうなーーーーー

 

私がブログを書くのは、みんなが自撮りをして、facebookにアップロードするようなもんなのかな。

と、昔の自分に触発されて、こんな風につらつらと書いてみました。

ブログっていう形じゃなくても、一言だけでも、その時にやったことや、思ったこと、感じたこと、考えたことって、やっぱ残しておいた方がいいと、私は思うんです。

自分のために。

https://www.instagram.com/p/BNlVgz0A6pM/

Strong morning

死んだら、勝手に爆発してくれるように、次元装置とか、つけておきたいけど。笑

おしまい。

 

 

パトリシア・クール「赤ちゃんは言語習得の天才」【1日1TED 語学/言語】

 サバイディー(こんばんは)

1日1TEDの時間です。今週のテーマは「言語/語学」。

今日は、パトリシア・クールの「赤ちゃんは言語習得の天才」をご紹介していきます。

(原題:Patricia Kuhl: The linguistic genuius of babies ) 

1. どんなスピーチ?

「外国語を習うなら、赤ん坊の時に始めた方がいい!」「言語の臨界期を超えたら、バイリンガルになるのは無理」など、年齢と外国語学習・言語習得の関係性は、よく語られているけれども、何が本当なのかよくわからないところ。

スピーカーの Patricia Kuhl は、幼少期における言語習得と脳の発達の研究において、世界的に著名な研究者です。

そんな彼女が、言語取得の第一の臨界期である8-10ヶ月目の赤ん坊を対象にした様々な研究の結果とともに、なぜ赤ん坊は言語取得の天才であるのかを語っています。

 

2. スピーチの抜粋

まずは、よく見たことのある、年齢と言語習得の関係性を表したグラフが出てきます。

What we see here is a mother in India, and she's speaking Koro, which is a newly discovered language.And she's talking to her baby. What this mother -- and the 800 people who speak Koro in the world --understands is that, to preserve this language, they need to speak it to the babies. And therein lies a critical puzzle. Why is it that you can't preserve a language by speaking to you and I, to the adults? Well, it's got to do with your brain. What we see here is that language has a critical period for learning. 

(こちらはインドのある母親です。彼女は、つい最近知られる事になったコロという言語を、彼女の赤ん坊に向けて話しています。彼女や、コロを話す他の800人の人々は、言葉を継承していくためには、赤ん坊に話しかける必要があるということを知っています。

ここに、重要な謎が隠れています。なぜ言葉を継承するために、私やあなたのような大人に話しかけるのではなく、赤ん坊に話しかけるのでしょう?それは、脳との関係があります。このグラフに表されているのは、言語学習の臨界点を表したものです。)

The babies and children are geniuses until they turn seven, and then there's a systematic decline. After puberty, we fall off the map.No scientists dispute this curve, but laboratories all over the world are trying to figure out why it works this way.

(7歳になる前の赤ん坊や子供たちは、みんな言語習得の天才なのです。7歳を過ぎたあとは、その才能は次第に衰えていきます。思春期を過ぎると、もうこのグラフ上から消えてしまいます。このグラフについて、異論を唱える科学者はいませんが、世界中の研究所が、どうしてこのようになるのかを究明しようとしています。)

 

このグラフ、何度見てもちょっと落ち込みます。。。ここから、言語取得の第一の臨界期である8-10ヶ月目の赤ん坊を対象にした研究の具体的な説明に入っていきます。

赤ん坊に色々な言語の音声を聞いてもらって、音が変化したところで反応してもらう実験を世界中でした。その結果によると、私たちはみんな生後 7ヶ月までくらいは、「自分の言語」を決めずに、どんな言葉の音でも平等に聞き分けることができると。

 

Well, babies all over the world are what I like to describe as "citizens of the world." They can discriminate all the sounds of all languages, no matter what country we're testing and what language we're using, and that's remarkable because you and I can't do that. We're culture-bound listeners. We can discriminate the sounds of our own language, but not those of foreign languages. So the question arises: When do those citizens of the world turn into the language-bound listeners that we are? And the answer: before their first birthdays.

(世界中の赤ん坊のことを、私は「グローバル市民」と呼びたいです。世界中の国でどの言語を用いて実験を行っても、赤ん坊は全ての言語の全ての音を聞き分けることができます。これはもの凄いことだと思います。私たち大人には不可能なことです。私たちは、「文化に縛られた聞き手」であり、自身の言語は聞き分けることができても、他の言語は聞き分けられないのです。そこで疑問がわいてきます。いつ「グロバール市民」は、私たちのような「文化に縛られた聞き手」になってしまうのでしょうか?

答えは、最初の誕生日を迎える前、です。)

 

だけど、その後8ヶ月から10ヶ月のころから、自分がこれから使うであろう言語を判断し、その言語の情報を集めていくのです。

実験の中では、英語圏の赤ん坊と日本の赤ん坊の比較もされています。英語では r と l の使い分けは大事なので、たくさんその音を拾って集めていきますが、日本語のら行の音は英語の r と l の間のようなあいまいなもの。つまり、r と l の違いは日本語にとって重要な情報じゃないし、日常で使われていない。

だから、赤ん坊もその r と l の音のちがいの情報は取り込まず、どんどんその音を聞き分けるのは難しくなっていく。必要なものだけを、取り込んでいって、他の情報は切り落としていくんだなぁ。

 

So babies absorb the statistics of the language and it changes their brains; it changes them from the citizens of the world to the culture-bound listeners that we are. But we as adults are no longer absorbing those statistics. We are governed by the representations in memory that were formed early in development.

(赤ん坊たちは、言葉の統計にどっぷりと浸かり、それにより脳が変化を受けます。「グローバル市民」から「文化に縛られた市民」になるのです。大人になったあとは、このような言葉の統計に浸かることがなくなるからです。私たちは、初期の成長期から引き継がれた記憶によって、言葉を解釈しているのです。)

 

赤ん坊の頃のとても短い期間で、自分が生きてくために必要な音を判断して、その情報を脳に吸収して、その情報をその先何年もずっと使っていくのかぁ。

8 - 10ヶ月の頃がとくにこの音声の情報を集める期間になっているらしく、この間に取り込んだ音声は、 それまでの期間でずっと得て来た情報量と同等かそれ以上に値すると。

その他にも、その音声の情報もオーディオだけや TV上では取り込まず、生身の人からの情報でないとあまり効果がないとの結果もでています。

技術も進化していて、赤ん坊の脳の動きを見られる装置での実験も行われていたりと、まだまだ未知の部分はあるけれど、どんどん言語取得と脳の発達の関係の研究はこれから進んでいく。

 

"In investigating the child's brain, we're going to uncover deep truths about what it means to be human."

(子どもの脳について研究していくことで、人間であるというのはどういうことか、深い真理を解き明かそうとしているのです。)

 

こんな言葉で、スピーチは締めくくられます。 

 

3. 新しい言葉たち

  • celestial: 天空の、天上の(この世のものとは思えない程すばらしい)
  • puberty:  思春期、年頃の
  • lap: ひざ、安楽な場所、責任(比喩)

 

4. 感想

前に、共感覚について調べていたとき、「赤ん坊のときは感覚も全部つながっていて、大人になるにつれてどんどん効率よく働くように、カテゴリを作り出して、そこに当てはめるようになっていく・・・」という話を聞いた気がします。

言葉も、自分が使う音だけを聞けるように、こんなに小さいときに選んでるんだなぁ。

大人になってから、自分が聞き分けられない音を聞き取れるようになるには、人工的にその音をたくさん聞いて、情報を後天的に入れるようにするしかないのかなぁ。

言語における音声って重要な部分だもんなー。

その期間に音声の情報が入ってたら、そのあと話す機会がなくても、音声の情報は残るのかなぁ。これから、研究が進むにつれて分かることが増えていくんだろうなぁ。

そしたら、外国語学習の方法も変わってくるのかな。とても気になるトピックです。

 

5. スピーチについて

Patricia Kuhl: The linguistic genius of babies | TED Talk | TED.com

Event: TEDx Rainier 

Date: October 2010

Length: 10:10 

ジョン・マックフゥーター:新しい言語を学ぶべき4つの理由【1日1TED:語学】

バイディー(こんにちは)

1日1TEDは、1週間に5回更新することにしました。ほぼ1日1TED、週休2日制です。先週1週間は、「習慣」をテーマにしたスピーチを見てきました。
今週は「語学」「外国語」をテーマにしたスピーチを取り上げていきたいと思います。

1日目の今日はジョン・マックフゥーターの「新しい言語を学ぶべき4つの理由」です。

(原題:John McWhorter "4 reasons to learn a new language")

1.   どんなスピーチ?

言語学者 (linguist) であり、TIMEなどの著名な雑誌などで言語についてのコラムを書いている Jogn Macwhorterが今回のスピーカー。うん、独特な話し方。目が強い。

世界的にどんどん英語を勉強する人、英語を話す人が増えていて、それに加えて翻訳機の性能も年々上がっている。英語がどんどん「グローバル言語」になりつつある今、なぜ他の外国語をわざわざ学ぶのか?そんな問いに、4つの答えを与えてくれています。

 

2.  3つのお気に入り

 まずは冒頭部分。スピーチの主題です。

Why should we learn foreign languages -- other than if English happens to be foreign to one? Why bother to learn another one when it's getting to the point where almost everybody in the world will be able to communicate in one?

 (なぜ私たちは、外国語を学ぶべきなのでしょうか?もし英語があなたの外国語でなければ・・・ですが。なぜ1つの言語、つまり英語でコミニュケーションが可能になりつつあるのに、わざわざ別の言語を学ぶのでしょうか?) 

 

ちなみにたまに「話す言語によって、あなたの考え方が変える」 というような事もたまに言われていますが、スピーカーはそこは反対意見のよう。同じ言語を違っていても、全然共通点ない人たちもいるでしょって。うん、まぁそれはそうか・・・?

 

ここから本題。外国語を学ぶ理由の一番最初に、文化の中に溶け込む、本当に入り込むには、ある程度の語学の取得が不可欠だと語ります。

If it isn't going to change the way you think, what would the other reasons be? There are some. One of them is that if you want to imbibe a culture, if you want to drink it in, if you want to become part of it, then whether or not the language channels the culture -- and that seems doubtful -- if you want to imbibe the culture, you have to control to some degree the language that the culture happens to be conducted in. There's no other way.

(もし外国語を学ぶことが、あなたの考え方を変える訳でないならば、何か別の外国語を学ぶ理由があるのでしょうか? はい、いくつかの理由があります。

まず1つ目は、異なる文化を吸収するために、本当に理解して、その一部になりたいのであれば、その文化が行われている言葉をある程度理解しなければいけません。言語が文化を伝えている、という説は疑わしいところもあるのですが・・・それ以外に方法はないのです。)

"imbibe a culture" ! うんうんうん、これはラオスに来てものすごく実感しています。言葉の中に、色々な Context が埋め込まれているんだもん!

彼的にも、1番の理由が一押しの理由らしく、それ以外の理由は割とあっさりと話していきます。ここでも、まとめてご紹介。

Second reason: it's been shown that if you speak two languages, dementia is less likely to set in, and that you are probably a better multitasker.

(2つ目の理由として、あなたが2国語の話者であるならば、認知症の発症がおくれることを挙げます。そして、きっと2つ以上のことを同時に行うスキルも高いはずです。)

And then, third -- languages are just an awful lot of fun. Much more fun than we're often told.

(そして3つ目ですが、言語というのは、純粋にものすごく楽しいです。今まで言われてきたよりも、ずっとずっと面白いものなんです。)

And more to the point, we live in an era when it's never been easier to teach yourself another language.

(そしてさらに、今私たちは、今までかつてなかった程、外国語の勉強を自習できる時代に生きているのです。) 

 

新しい言語を学ぶべき4つの理由とは、

  1. 文化を本当に理解するのに不可欠だから。
  2. 脳にいいから。
  3. 言語って楽しいから。
  4. 今は、簡単にどこででも外国語を学べる時代だから。

ざっくりまとめると、これらが"This is what a language can do to you." スピーチ内で語られた「新しい言語を学ぶべき理由」でした。

 

3. あたらしい言葉たち

  • acid trip:LSDによる)幻覚の体験
  • fraught: (よくないことに)満ちて、困った、心配な
  • imbibe: (酒等を)飲み干す、(知識や思想などを)受け入れる、吸収する
  • husks of oneself:husk が、殻や皮。
  • skrim curtain:
  • tingle:うずうず、ぞくぞく、ひりひり、ちくちくする感じ・痛み
  • bakes's sound vowel
  • schooch
  • ooze: (隙間などを通って)流れ出る、にじみでる
  • bees in a hive:hive が、ミツバチの群れ・忙しい人が集まっている場所

 

4. 感想

ここまで書いてきてあれなのですが、今回のスピーチはあんまり目新しいことを言うでもなく、ちょっと期待はずれというか、あんまり面白くなかったなぁ。

私自身は言語を学ぶのが好きだから、すごく「そうそう!」と思うこともあったけれど、多分もともと言語に興味ない人は「へーー。で?」って感じなんじゃないかな。どうなんでしょう。外国語学んで「ほーーー!おもしろい!」って感じるかどうかって結構人によるんだろうなぁ。まぁどんな科目やトピックでもそうかもしれないけれど。

このスピーチを見て、「よーし、外国語学んでみるかな」と、動かされる感じはないかも?

でも、1番最初の「文化にとけ込むため」というのはすごく感じていることで、それを ユニークな言葉遊びを使って表現しているのは、面白かった!

 

5.  スピーチについて

John McWhorter: 4 reasons to learn a new language | 

Event:  TED 2016

Date:  Feb 2016

Length: 10:01

 

 

 

サンドラ・アアモド:なぜダイエットは成功しないのか【1日1TED:習慣化】

バイディー(こんにちは)

「習慣」をテーマにしてきた、1日1TED1週間目のラストは、サンドラ・アアモドの「なぜダイエットは成功しないのか」です。

ラオスに来て、5kg以上太って焦っているんですけど、、、ダイエットって成功しないんって!それってほんと?

(原題:Sandra Aamodt "Why dieting doesn't usually work.") 

1. どんなスピーチ?

スピーカーの Sandra Aamodtは、脳科学者 (neuroscientict) であると同時に科学ライター(science writer)でもあります。自身のウェブサイトや著作で、一見とっつきにくそうな脳の不思議について、人々の生活に関連したことを分かりやすく紹介しています。

そんな彼女が、TEDで今回話しているのは、ダイエットと脳の働きの関係について。

彼女自身の個人的な経験も交えながら、なぜダイエットは上手くいかないのか、ダイエットにとらわれない、別の食事や自分の体との付き合いかたを提唱しています。

 

2. 3つのお気に入り

さて、それではスピーチの方を見ていきましょう。冒頭はこんな風にはじまります。

Three and a half years ago, I made one of the best decisions of my life. As my New Year's resolution, I gave up dieting, stopped worrying about my weight, and learned to eat mindfully. Now I eat whenever I'm hungry, and I've lost 10 pounds.
(3年半前、私は人生の中でも最もよい決断をしました。新年の誓いとして、ダイエットを諦め、体重を気にするのをやめることにしました。そのかわりに、マインドフルに、五感を使って食事をすることを学んだのです。今ではお腹が減ったときはいつでも食事をしますが、それでも約5kg減量したのです。)

 

しょっぱらから、なんと!な発言です。「ダイエットをやめたら、体重が減った」?
そんな上手い話があるのか。。また新手のダイエット食品の宣伝かなにか?

しかし、スピーカーのサンドラさんは、脳科学者です。

科学的なデータを使って、なぜ「ダイエットは成功しないのか」を説明していきます。

私たちの体を、調整しているのは脳。その脳は、私たちの「やせたい」という気持ちと裏腹に、気付かないところで私たちの意思とは異なる働きをしています。

 

 Our brain also has its own sense of what you should weigh, no matter what you consciously believe.This is called your set point, but that's a misleading term, because it's actually a range of about 10 or 15 pounds. You can use lifestyle choices to move your weight up and down within that range, but it's much, much harder to stay outside of it. (私たちが意識的に考えているのとは別に、私たちの脳は独自の「この位の体重であるべき」という基準を持っています。これは、「セットポイント」と呼ばれているものです。少し分かりづらいのですが、だいたい5-7kgの間で推移します。この範囲であれば、生活習慣によって体重を上下させることが出来ますが、範囲外へ変化することは大変難しいのです。)

 

脳は、急激に体重が変動することを恐れます。 できるだけ、今と同じ体重の範囲、セットポイントのあたりにいるようにあの手この手を使っているのです。

 これは、先祖の時代の飢餓を生き抜くために、脳にそういう風にインプットされているとのこと。飽食の今、食べ物が簡単に入るなかで、その脳の仕組みだけ残っちゃって、どんどん肥満の人が増えていく。

 

This may explain a very sad fact: Set points can go up, but they rarely go down. Now, if your mother ever mentioned that life is not fair, this is the kind of thing she was talking about. (Laughter)(そしてこれは悲しい事実なのですが、セットポイントは上昇可能ですが、中々下がりにくいのです。お母さんが「人生は不公平なのよ」なんて言ってたのは、こういうことなんです。(笑))

 

1度太ってしまうと、そこを基準にしてセットポイントが決まってしまう。でも痩せたときは、元に戻ろうとする。ほんとなんて不公平なんだ・・・・! 

ダイエットをして、体重を落とそうとすればするほど、悪循環になっていく、と。データでは、ダイエットをして実際に痩せた人よりも、かえって体重が増えた人の方が多いとも。

うーん、じゃあ、どうしたらいいんだい。そこで最初にあった、「5感を使って食事をすること ( Mindful Eating )」が出てくるのです。

 

I'm talking about mindful eating: learning to understand your body's signals so that you eat when you're hungry and stop when you're full, because a lot of weight gain boils down to eating when you're not hungry. How do you do it? Give yourself permission to eat as much as you want, and then work on figuring out what makes your body feel good.
(5感を使って食事をすること。体のサインを理解するようになること。そうすれば、お腹が減ったときに食べて、お腹がいっぱいになったら止めることができます。体重の増加というのは、突き詰めればお腹が減っていない時に食べてしまうことにつきるのです。好きなだけ食べていい、と自分に許可をあげて、自分の体がどうしたら気持ちよくいれるのかを知ってください。)

Sit down to regular meals without distractions. Think about how your body feels when you start to eat and when you stop, and let your hunger decide when you should be done. It took about a year for me to learn this, but it's really been worth it. I am so much more relaxed around food than I have ever been in my life.
(普段の食事のときに、しっかり座って他のことに気を散らさずに食べてみてください。食べ始めるときと、食べ終わったあとに、体がどう感じているかに耳を傾けてみてください。そして、あなたの空腹に、どこで食事を止めるかを決めさせてください。このことを学ぶのに、私は1年かかりました。しかし、本当にやってよかったです。今までの人生でないくらい、食事に関して、リラックスした気持ちでいるからです。)

 

アメリカでは10歳になるまでの女の子の8割が、ダイエットを経験しているそう(!!)

スピーカーのサンドラ自身も、13歳のころからダイエットを繰り返してきて、何度も失敗してきて、食べることと、ずっと上手く付き合えなかった、と。「ダイエットをする」ことよりも、もっと自分の体と食事と向き合うことが大事なんだよって、13歳の時に教えてもらいたかった、という彼女自身の切実な言葉でスピーチは幕を降ろします。

 

3. 新しいことばたち

  • (food) bingeどんちゃん騒ぎ、ばか食い
  • that's how I row:そうやって生活してる
  • collateral: 担保、付随する部分、二次的な
  • hypothalami: 視床下部  

 

4. 感想

「痩せること」がたくさんの女の子・女性の目標になっている今。たくさんの「ダイエット方法」は世の中に出回っているけれど、どれだけの人が成功しているんだろう。

私もラオスに来て最初のころ、ストレスもあってか、結構暴食してしまっていました。(屋台とか手頃で安いし・・・)

その時にアドバイスしてもらったのが、「食べるときは食べることだけに集中すること」。まさに mindful eating。ながら食べしていると、頭の快感や刺激だけで、体とうまく繋がらない食事になってしまう。集中して食べるって、意外に難しいものです。食べ始めるときと最後に体に意識を向けること、やってみたい。

それにしても、女の子のダイエット経験の比率の高さに驚きました。(日本はどうなんだろう)食べることって、生きていくことの基礎の基礎。子供のころに、「やせること」を基準にした食べ方を覚えるんじゃなく、自分の体と食事の関係を学んで、本当に体が欲しているものを食べることの大切さを、学べるようといいよなーーー。

いいスピーチでした!

 

5. スピーチについて

 Sandra Aamodt: Why dieting doesn't usually work | TED Talk | TED.com

Event:  TED Global 2013

Date:  Jun 2013

Length: 12:42

 

ティム・アーバン:先延ばし屋の頭の中 【1日1TED:習慣化】

バイディー(こんにちは)

いやー、おんもしろいスピーチを見つけてしまいました。ティム・アーバンの「先延ばし屋の頭の中」です。これはぜひ見て欲しい。早速紹介していきます。

(原題:Tim Urban: Inside the mind of a monster procrastinator) 

1. どんなスピーチ?

「あーこれやんなきゃいけない。でもまだ間に合うか。」「あー締め切りが近づいてきているけど、まぁあとでいいか。」などなど。

いつかやらなきゃいけないと分かっているけれども、中々直前になるまでぐずぐずしてしまう先延ばし屋(procrastinator)と、そうじゃない人は何が違うんだろう?

自身も、先延ばし屋だというブロガーのTim Urbanが、イラストとユーモアたっぷりに先延ばし屋の頭の中を解き明かしていきます。

そして、そんな先延ばし屋の習慣が、私たちの人生に与える深い影響はなんなのか。

最初から最後まで「次は何が起きるかな?」とわくわくしながら見れて、たくさん声を上げて笑っちゃうスピーチなんですが、最後の問いかけに思わずドキっとする。

心に残るスピーチです。

 

2. 3つのお気に入り

今回はちょっと長めにご紹介していきます。
まずは、先延ばし屋と、そうじゃない人の違いを説明している場面。

どちらの頭の中にも、理性的な決定をする人(rational decision maker)がいます。広い観点から物事を考えて、今するべき大切なことを知っている人です。

しかし、先延ばし屋の頭の中には、もう1人の住人がいます。それが その場の喜びを求めるお猿さん (Instant Gratification Monkey)です。

 Now, what is going on here? The Instant Gratification Monkey does not seem like a guy you want behind the wheel. He lives entirely in the present moment. He has no memory of the past, no knowledge of the future, and he only cares about two things: easy and fun. 
(さて、一体ここで何が起きているのでしょう。その場の喜びを求めるお猿さんは、あなたの決断を託すのにふさわい人には見えません。彼は、完全に今この瞬間だけに生きています。過去の記憶もなければ、将来の知識もない。そしていつも「楽であること」「楽しいこと」の2つのことだけを気にかけているのです。)

 

あーーー、私の中にめっちゃお猿さんいるわ。。舵とられてるわー。コントロールされてるわ。

Sometimes they agree. But other times, it makes much more sense to be doing things that are harder and less pleasant, for the sake of the big picture. And that's when we have a conflict. And for the procrastinator, that conflict tends to end a certain way every time, leaving him spending a lot of time in this orange zone, an easy and fun place that's entirely out of the Makes Sense circle. I call it the Dark Playground.

(時には、2人は(理性的な決定者とその場限りの喜びのために生きている猿は)お互いに賛成しあうこともあります。だけどそれ以外の時は、大きな視点もってすれば、辛くてあまり嬉しくないことをすることの方が賢明なことがあります。そんな時に、この2人は反発しあうのです。
先延ばし屋にとっては、この反発はだいたいいつも同じ結末を迎えます。お猿のオレンジゾーンで多くの時間を過ごすことになるのです。楽で、楽しい、全く賢明でないゾーンでです。私はそこを、「闇の遊園地」と読んでいます。)

Now, the Dark Playground is a place that all of you procrastinators out there know very well. It's where leisure activities happen at times when leisure activities are not supposed to be happening. The fun you have in the Dark Playground isn't actually fun, because it's completely unearned, and the air is filled with guilt, dread, anxiety, self-hatred -- all of those good procrastinator feelings. 

(この「闇の遊園地」のこと、先延ばし屋のみなさんはよくご存知だと思います。お楽しみのことが、起こるべきでない時に起こっている場所です。「闇の遊園地」でのお楽しみは、本当に楽しいものではないはずです。本当は得るはずでなかった楽しみだからです。罪悪感や、恐れ、不安、自己嫌悪・・・そんな空気が蔓延しています。先延ばし屋がいつも持っている感情ですよね。)

 

決定権をお猿さんに握られている先延ばし屋は、「闇の遊園地」で遊んでしまうことになります。ただ締め切りが近づいてくると、「パニックモンスター」が現れて、やっとなんとか本来やるべきことに取りかかり始めます。 
ただスピーカーの Timは、先延ばしにも2つ種類があるといいます。1つ目は、締め切りのあるもの。2つ目は締め切りがないもの。

 

 Now if the procrastinator's only mechanism of doing these hard things is the Panic Monster, that's a problem, because in all of these non-deadline situations, the Panic Monster doesn't show up. He has nothing to wake up for, so the effects of procrastination, they're not contained; they just extend outward forever. And it's this long-term kind of procrastination that's much less visible and much less talked about than the funnier, short-term deadline-based kind.

(もし先延ばし屋が、大変なことに取りかかるためのメカニズムが、このパニックモンスターだけだったら、それは問題です。なぜなら、締め切りのない状況では、パニックモンスターが現れないからです。彼が現れない場合の先延ばしの影響は、締め切りというものがないとどこかで途切れずに、永遠に続きます。この長期的な先延ばしは、あまり表面に現れないですし、短期的で滑稽な締め切りのあるような状況よりも、あまり語られません。)

It's usually suffered quietly and privately. And it can be the source of a huge amount of long-term unhappiness, and regrets. And I thought, that's why those people are emailing, and that's why they're in such a bad place. It's not that they're cramming for some project. It's that long-term procrastination has made them feel like a spectator, at times, in their own lives.The frustration is not that they couldn't achieve their dreams; it's that they weren't even able to start chasing them.

(だから人は、(この締め切りのない状況での先延ばしによって)静かに、1人で見えない所で苦しんでいるのです。そして、大きな長期的な不幸せや後悔の元にもなり得るのです。だからこそ多くの人が、私のもとにメールを送って来たり、彼らが良くない状況にあるのだと思います。この長期的な先延ばしは、彼らを時に自分の人生の「観客」のように感じさせます。この先延ばしは、彼らの夢を叶えることを妨げているのではありません。彼らは、夢を追いかけることすら始められないのですから。)

 

ずっと笑えるトーンで来たところで、スピーチの最後に、締め切りのない状況での先延ばしが、気がつかないところで私たちを自分の人生の「主人公」ではなく「観客」にしているのか。そのことが、私たちの深い所で悪い影響を与えているのか、伝えています。これは、刺さりました。

人生の箱(Box of Life)という、1週間を1つの箱に例えて、一生で使える箱が1枚の紙にまとめられたものも用いながら、パニックモンスターに頼っていたら、あっという間に箱を使い切ってしまうこと。自分自身で、お猿さんを上手く飼いならさないといけないということを、最後まで笑わせてくれながら、伝えてくれました。

 

3. 新しいことばたち

  •  two-all nights:2日間徹夜
  • propagate: (動物などを)増殖させる、伝える
  • dormant: 休止状態の、活動していない
  • be in mayhem: 大混乱、無秩序、騒動に陥った
  • epiphens: 

4. 感想

自他ともに認める、先延ばし屋の私。このスピーチは私のためにあるんじゃないか!と思ってしまうくらい、最初の先延ばしっぷりには共感して、最後のメッセージが響きました。あとで気付いたときに後悔しないためにも、お猿さんと上手く付き合っていきたいものです。

文字に起こすと、なんだかシリアスな感じになってしまうのですが、実際のスピーチはもっと軽快でユーモアにあふれたものです。この記事で、魅力が伝えられたか、ちょっと自信がないです。ぜひ、1度実際に自分で見てみてもらいたいです。

うん、出来たら"Today!" 今日は忙しいって?しょうがないなぁ、じゃあ "sometime soon"で。

 

5. スピーチについて 

Tim Urban: Inside the mind of a master procrastinator | TED Talk | TED.com

Event:  TED 2016

Date: Feb 2016

Length: 14:03

 

彼のブログ Wait But Why、読み始めたのですが、めちゃくちゃ面白い。このスピーチの元になった記事もあります。オリジナルのイラストも見れます。


後編には、スピーチでは語られなかった、どうやって先延ばしをやめるか(How to beat procrastination)が書かれています!


【1日1TED:習慣化】ジャドソン・ブルーワー: 悪い習慣を断ち切るシンプルな方法

バイディー(こんにちは)

1日1TED、1週間目は「習慣化」をテーマにしたスピーチを取り上げています。

今日のスピーチは、ジャドソン・ブルーワーの「悪い習慣を断ち切るシンプルな方法」です。

(原題:JudsonBrewer: A simple way to break a bad habit )

 

1. どんなスピーチ?

スピーカーは、心理学者であり、mindfulness (マインドフルネス)と addiction (中毒・依存症)の関係性を研究している Judson Brewer です。

「イライラすると甘いものを食べてしまう」「喫煙がやめられない」「運転中にメールをチェックしてしまう」など、頭では「よくないこと」だと分かっているけれども、中々やめられない悪い習慣が、誰にも1つや2つあると思います。

そんな悪い習慣を断ち切るためのシンプルな方法は、ずばり「意識をむけること」。

スピーチ中の文章を引用しながら、もう少し詳しく見ていきます。 

 

2. 3つのお気に入り

まずは、「悪い習慣」がどのように作られているのかを説明しているところから。

"We eat the food, we taste it -- it tastes good. And especially with sugar, our bodies send a signal to our brain that says, "Remember what you're eating and where you found it." We lay down this context-dependent memory and learn to repeat the process next time. See food, eat food, feel good, repeat. Trigger, behavior, reward."

 (私たちが何かを食べて、それが美味しかったとき。特に砂糖が入ったものを食べたときは、私たちの体は脳にこんなシグナルを送ります。「今食べているもの、そしてそれをどこで手に入れたのかを覚えておきなさい」と。私たちは、この文脈依存記憶に影響されて、このプロセスを次回以降繰り返すことになります。

食べものを見る、それを食べる、よい気持ちになる。つまり、トリガー(きっかけ)、行動、報酬、というプロセスです。)

甘いものがやめられない私にも、耳の痛い話です・・・。「悪い」とどこかで思いながらも、「報酬」に繋がっているから、やめられないんですよね。このループから、抜け出せない。

 

このループから抜け出すには、マインドフルネス、つまり意識を向けることが大事だと、スピーカーは続けます。ある実験で、喫煙をやめようとする女性に、実際に喫煙したくなったとき、実際に喫煙した時に「自分がどんな風に感じているか」に意識を向けてもらいました。そしたら、彼女は喫煙っててなんて Yuck! (嫌なもの)なんだろうって気付き始めたと。

"Now, she moved from knowledge to wisdom. She moved from knowing in her head that smoking was bad for her to knowing it in her bones, and the spell of smoking was broken. She started to become disenchanted with her behavior."

 (彼女の「禁煙は悪いこと」という知識は、知恵へと変化を遂げたのです。以前は、頭の中だけで「禁煙は悪いこと」と分かっていたのですが、今では体の奥から理解したのです。喫煙の呪いは解けたのです。悪い習慣の幻想から覚めたのです。)

 

まずは、「悪い習慣」をしている自分自身の体と心に意識を向けてみること。 

" And this is what mindfulness is all about: Seeing really clearly what we get when we get caught up in our behaviors, becoming disenchanted on a visceral level and from this disenchanted stance, naturally letting go."

(つまりマインドフルであるとは、こういうことです。私たちが、習慣を行うことでどう感じているのか、習慣にどんな風にとらわれているのかを、よくよく見てみること。そして、その感じたことを元に習慣の呪縛から離れること、自然に手放すということです。)

 

悪い習慣を断ち切るシンプルな方法は、自分の中にわき上がる衝動に気づき (notice the urge)、それに好奇心をもち 意識を向け(get curious)、それを手放す喜びを感じること (feel the joy of letting go)。このプロセスを繰り返すことなのです。 

 

3. 新しいことばたち

  • dork: (俗語)嫌なやつ、いけすかないやつ、ぺ○ス
  • morbidity :病的状態、罹患率。致死率は、mortality。
  • cortex: 皮質、外皮。スピーチに出て来たのは、前頭皮質 (Pre frontal cortex) と 後帯状皮質 (prosterior cingulate cortex )。あとは、大脳皮質 ( cerebral cortex) など。
  • visceral: 内蔵の、(知性でなく)本能から生じる、直感的な
  • get clobbered by:  clobber(俗語) 「こてんぱにやっつける、こき下ろす」の受け身。
  • perpetuate: "to make a situation, attitude etc, especially a bad one, continue to exist for a long time." 
  • gold standard (therapy): "a high level of quolity that others try to copy" 「伝統的な」とでも訳せるかな。 

4. 感想

「習慣化」というと、「新しい習慣を身につける」ということがまず思い浮かぶけれども、「悪い習慣を断ち切る」方が意外とむずかしくて、生活にも大きい影響を与えているのかもしれない。

なにか「悪い習慣」をしてしまっている時、そのことに気付いて、少し立ち止まって感じてみること。明日から早速意識してみたい。とても insightful なスピーチでした。

 

5. スピーチについて

Judson Brewer: A simple way to break a bad habit | TED Talk | TED.com

Event: TEDMED 2015

Date: Nov 2015

Length: 9: 24

  

 意外にもTED本家では、まだ日本語字幕がついていません。ただこちらのサイトでとても詳しい訳が載せてあります。ありがたや。

悪い習慣を断ち切る簡単な方法(TED)マインドフルネストレーニングのすすめ。

 

 

【1日1TED:習慣化】ディーン・オーニッシュ:遺伝子は、運命で決められているわけじゃない。

バイディー(こんにちは)

 突然の飲み会でしたが、今日も更新しますよー

3日目の今日は、ディーン・オーニッシュの「遺伝子は、運命で決められているわけじゃない」

(原題は、Dean Ornish: Your genes are not your fate

  

1. どんなスピーチ?

昨日のマット・カッツのスピーチに引き続き、習慣化についてのスピーチです。

でも全然アプローチが違います。

スピーカーの、Dean Ornishは アメリカの著名なClinical Professor(臨床学教授)。彼の専門は、Life style based approach (生活習慣をベースとしたアプローチ)による、心臓病の予防の研究。

そんな彼が、生活習慣を変えることで、遺伝子を変化させられること、その結果として心臓病を予防出来るということを、3分間という短い時間の中で、mesurableなデータとおもに、説得させます。

 

2. 3つのお気に入り

最初から、クライマックス(結論)です。

"When you eat healthier, manage stress, exercise and love more, your brain actually gets more blood flow and more oxygeon. But more that tnat, you brain gets messurably bigger."

(もしもっと健康的な食事をして、ストレスと上手く付き合い、運動をして、もっと愛を持って生活したら、あなたの脳は実際に血流がよくなり、より多くの酸素を得ることになるのです。さらに、あなたの脳は測定できるくらい(の数値分)、大きくなるのです。)

 生活習慣を変えると、実際に私たちの脳は変化する。

 

スピーカーの独特なユーモアが、地味にツボにはまります(笑)

"Half of guy who smoke are impotent. How sexy is that?" 

(喫煙する男性の半分が、インポテツです。なんてセクシーなことでしょう。)

全然セクシーじゃない(笑) 

 

「体質だから」とあきらめるのは、まだ早い!

"Well, our genes are not our fate, and if we make these changes -- they're a predisposition -- but it we make bigger changes than we might have made otherwise, we can actually change how our genes are expressed."

 (私たちの遺伝子は、私たちの運命そのものではないのです。もちろん体質・素因はありますが、もし私たちが生活習慣を変えたなら、どう遺伝子が発現されるかを変えることは可能なのです。)

 生活習慣の変化は、私たちの遺伝子レベルで良い変化を引き起こしてくれるのです。

 

3. 新しいことばたち

  • moderate - excessive:適度な/過度の
  • prostate : [prɑ́steit] 前立腺の。"prostate cancer"で、前立腺がん

  • reverse heart disease: 食い止める/治療する 
  • saturated fat : "saturated"がとても濡れている、飽和状態。
    saturated fat で、飽和性脂質。体によくないあれですね。
  •  clogged arteries:"clogged (with/up)"で詰まった、"arteries"が動脈。(単数:artery) ちなみに静脈は、vein。
  • cardiac:心臓の (形容詞)

 

4. 感想

正直「遺伝子の発現が変化する」と言われても、実際に感じられるものではないし、大きい病気をしたこともないから、いまいちピンと来ないところもあり。

でも1つ1つの生活習慣が、遺伝子っていう見えないところに影響を与えていて、それが積み重なっていくと、すごい変化に繋がるんだってこと、頭の片隅に置いておきたい。ビール、ほどほどにしよう。

 

5. スピーチについて

Dean Ornish: Your genes are not your fate | TED Talk | TED.com

Event: TED 2008

Date: March 2008

Length: 03:07

 

同じスピーカーのこちらも合わせてどうぞ。

"Healing through food"

www.ted.com