2月のみかづき。

ビエンチャン1番の人気観光スポット、COPEビジターセンターへいこう!

サバイディー!(こんにちは)

突然ですが、某有名旅行サイトでヴィエンチャン市内で一番の人気スポットってどこだか分かりますか?

パトゥーサイ?タートルアン?

いいえ、COPEビジターセンターです。

「コーピビジターセンターはビエンチャンで1位の観光名所です」

 

さて、今日はラオスに残る不発弾のこととCOPEビジターセンターという場所について書きたいと思います。

入り口のオブジェクト。これらも爆弾の残骸から作られてる。

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ベトナム戦争の”おとしもの”

ビジターセンターにある、ボンビーの模型。

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1964年から1973年にかけてベトナム戦争が起こりました。直接開戦していたわけではないラオス。しかしベトナムと国境を接して、ホーチミンルートがラオス国内にもあったのもあり、戦時中の9年間に2億6000万もの爆弾がラオス国土に落とされました

ラオス市民からしてみたら、ほんと「なんで?」ですよ。)

落とされた爆弾の内の30%(約8000万)が、予定していたように爆発せず、今も UXO(Unexploded ordnance:不発弾)として残っています

UXOは、今日もラオスの国内、北部を中心としたところに眠っています。国内・国外合わせて5つの団体が日々処理に取り組んでいます。

UXOは触らずにいれば爆発はしないのですが、子供が見つけてUXOとは知らずに投げて遊んでしまったり、農作業で土を耕している時、埋まっているのを知らずその上で調理した際などに爆発し、被害者が今でも年約300人います。

 

被害者を支える COPE 

UXOの被害者を支援する団体に、COPEがあります。(ちなみにCOPE=Cooperative Orthotic and Prosthetic Enterprise)

1997年に、ラオス政府とCMR(Center for Medical Rehabilitation)、そして海外のドナーと共に設立されました。今では全国にビエンチャンを含めて5つのオフィスがあります。

その目的として、

  1. 障害をもつ人に、理学・作業法的リハビリテーションの機会を与えること
  2. CMRのスタッフの教育・技術向上

をあげています。

支援の対象者は障害を持つ人で、UXOの被害者は全体の30%を占め、残りは交通事故など他の原因で障害を負った人やポリオやハンセン病の子供たち。

すごいのは、治療費、義足作成費、交通費・宿泊費がすべて無料だということ。その分多くの資金が必要になってくるけれど、誰でもリーチさえできれば無料で支援が受けられるんです。

(ちなみに義足は1つ100$から130$位でつくれるそう)

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ただ地方にはCOPEの存在自体を知らなかったり、COPEのオフィスまで遠くていけなかったり、家族の面倒を見なきゃいけない・恥ずかしい等様々な理由で、支援が行き届いていない現状もあり。

それをふまえて去年からカナダの支援を受けて、モバイル・ユニットという地方に出向いて支援を行う部門もはじまったそうです。

 

COPEセンター

そしてこのCOPEが2008年にオープンしたのが、このCOPEビジターセンター

啓蒙活動を目的としたセンターはUXOの被害状況・撤廃活動とCOPEの支援状況の展示をした、小さなミュージアムです

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「不発弾」ときくと、すこし硬いイメージを持つ人もいるかもしれないのですが、このセンターの展示方法がすごくセンスがあるというか、見やすく、すごくよく分かる。もちろん明るい題材ではないのですが、なんというかポップなんですよ。

 

また展示の他、ビデオ放映やお土産屋さんもあります。

ビデオも、いかにこのUXOが理不尽なものなのかよーーーーーく伝わってくるので是非見て欲しいです。(ビデオリストの1番上のもの。何も言わないとこれを見せてくれるはず)お土産やさんも、イギリス人サポーターがデザインした、皮肉のきいたポップなデザインのグッツが売られています。

またベテランでフレンドリーなラオス人の職員さんがいて、お願いすると英語で不発弾の被害状況や、COPEの支援についての簡単なプレゼンテーション・質疑応答をしてくれます。

また同じ敷地内には、病院・リハビリテーションセンター、特別支援学校、体育館が併設されていて、体育館では日本の団体の支援で車イスバスケなどの練習もやっています。

 

平日でも欧米人をはじめとする観光客が多く訪れていて、職員の説明を聞きながら「ここに来るまでラオスに爆弾が落とされていたんなんて、全然知らなかった・・・」唖然とする姿を見かけます。

せっかくラオスを訪れたのですから、少し足を伸ばしてセンターを訪れてみてはいかがでしょうか?ここに来たのと来ないのでは、ラオスへの見方が大きく変わるはず。

(きっとビエンチャンでは時間を持て余すこともあると思いますし・・・・^^;)

センターは週7日(祝日除く)、9時から18時までオープン。メコン川沿いの観光中心地から自転車やトゥクトゥクで10分〜15分ほどで行けます。
ビエンチャンに来た際は、是非時間を見つけて行ってみてください!

(あ、トイレはちょっとドキっとするかもしれないので、気をつけてください。笑)

 

COPEビジターセンターのHPはこちら。

 

 ラオスの不発弾について:参考リンク

オバマさんもラオスを訪問した際、COPEセンターにきました。

 

 

おまけ:COPEセンターで、ラオスに残る 不発弾と英語を学ぶ

最初に書いたように、外国人観光客にはよく知られているのですが、ラオス人に「COPEセンターって知ってる?」と聞くと、「名前は聞いたことあるけど、行ったことない」「知らない」という答えがほとんど。

以前別の英語のコースで、カナダ人の先生がこのCOPEセンターに、課外授業で生徒さんと来たのに参加させてもらったのです。
そのあと「はじめて知ることばかり!」「家族や知り合いにも伝えるわ」という生徒さんたちの感想を聞いて、私が担当するコースでも、1度どこかのタイミングで皆で訪れ、授業に取り入れるようにしていました。

ラオス人の職員に、英語だけで案内するようにあらかじめお願いしておくので、英語で学べるし、外国の人にも伝えられるようになる。わたしたち外国人が知るのも大事だし、ラオスの人たちが知るのも大事だよなぁ。

それにしても、ラオスの人はよく募金をします。今回も帰り際、募金ボックスに数人入れてるのを見て、私もはっとして入れました。

 

別のコースの英語の授業のフィールドトリップで初めて訪れたときの写真。

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